【2021年 最新版】 できる限り独学!ソムリエ試験勉強法 ①概要編
・ソムリエ試験に挑戦してみたい
・出来る限り独学で合格したい
・お金を掛けずに合格したい
今回は、そんなあなたに向けて、
出来る限り独学で(安く)、ソムリエ試験に合格する方法についてご紹介します。
まず、第一回目の今回は、敵を知るということで、ソムリエ試験の概要とポイントについて確認していきましょう。
ソムリエ試験の概要
ソムリエ試験とは?
ソムリエ試験とは、日本ソムリエ協会が主催する「ソムリエ」呼称資格認定試験のことであり、受験資格は簡単にいうと、一次試験受験日までに以下の条件を満たしていることです↓
20歳以上の方
3年以上お酒を扱うお店で働いていて、今も働いている方
ソムリエ協会に2年以上入っていれば、2年でOK
ソムリエ試験の合格率は?
ソムリエ試験の合格率は、2020年で37.9%です。ざっくり言うと、10人中4人が受かるということです。2018年、2019年の合格率がそれぞれ26.5%、29.8%と3割弱だったことを考えると、2020年は例年に比べて合格率がぐんと上がっていることがわかります。
おそらくソムリエ試験を受ける人達が、飲食業、ホテルマン、CAなどコロナの影響を受けるような職種の方が多く、時間があったのではないかと思います……(´_ゝ`)
2018年 | 2019年 | 2020年 | |
---|---|---|---|
受験者 | 5,233 | 4,534 | 4,316 |
合格率 | 26.5% | 29.8% | 37.9% |
合格者数 | 1,387 | 1,351 | 1,636 |
不合格者数 | 3,846 | 3,183 | 2,680 |
〈2021年1月1日、ソムリエ協会発表のデータより作成〉
※「合格者数」「不合格者数」は、「受験者数」「合格率」から筆者が計算したもの
ソムリエ試験の全体の流れと申し込み時の注意
時期:3月初旬~7月半ば
☆ソムリエ試験の申し込みを
5月末までにした方→6月中旬より会場予約開始
7月半ばまでにした方→7月末より会場予約開始
時期:7月末〜8月末まで
時期:10月半ば
時期:11月末
ということになります。
ソムリエ試験一次
ソムリエ試験一次 試験内容とポイント
7月末~8月末
一次試験はCBT方式といって、期間内の日程を自分で選択し、近所のテストセンターに行って、パソコンを使って受験するというものです。
問題は4択の選択式で、記述問題はありません。
問題数は120問で、6.5割程とれれば合格といわれています。
120問中78問正解できれば合格
42問不正解でもOK
テストが終わった瞬間、画面に合否が表示される仕組みです。
・結構難しい
・試験範囲が広い
・重箱の隅をつつくような問題も...
ソムリエ試験一次 対策方法
一次試験の対策法はずばり、暗記です!
ただ、完璧に覚える暗記ではなく、
問題を解きながら覚えていく暗記です!
なぜなら、試験範囲の量が半端ないからです。
では、学習の進め方を紹介します!
①学習範囲の動画があれば見る(Youtube)
②テキストを読み大枠を捉える
③練習問題をやる(テキストを見ながら)
④練習問題の答えにあたるテキストの該当箇所にマーカーで線を引く
⑤気合で覚える
この繰り返しです。
テキストを見ながら問題を解き、
テキストに色や文字をつけ足していくことで、
試験に出る場所をおさえ、そこを重点的に覚えていく
この過程がとてもとても重要なのです。
基本的には、この過程を、皆さまがお好きなテキストやWebサイトを使って行って頂ければいいと思います。
ソムリエ教本
・ソムリエ試験に申し込んだ後、送られてきます。
受験のプロに教わる ソムリエ試験対策講座 ワイン地図帳付き
・数ある参考書の中でも、きれいにまとまっていて抜群にわかりやすいです。
ワイン受験.com
・とにかく数多く問題を解くことが合格の鍵であるソムリエ試験において、まさに最強な学習ツールです。
https://www.wine-jyuken.com/
出題傾向まるわかり ワインの試験問題集
・ソムリエ試験の頻出問題を厳選した問題集。コンパクトサイズで、空き時間にさっと取り出しすぐに勉強できるところが◎
ソムリエ試験二次
ソムリエ試験二次 試験内容とポイント
10月末
二次試験は、テイスティングです。(一緒に論述試験も行われますが、論述の得点は三次試験に換算されます)
ワインを3種類(年によって【赤1・白2】 or 【赤2・白1】)、その他のお酒2種類をテイスティングし、それらの特徴をマークシート式の解答用紙に表現していく形です。
と思った方。大丈夫です。安心してください。確かに、品種と生産国についても解答しますが、それは外してしまっても合格できます。
大事なことは、目の前のワインを、正しく分類することです。
ワインに関しては、
外観【清涼度/輝き/色調/濃淡/粘性/外観の印象】
香り【第一印象/果実/花・植物/芳香・香辛料・科学物質/香りの印象】
味わい【アタック/甘み/酸味/タンニン分/バランス/アルコール】
評価・結論【評価/適正温度/グラス/デカンタージュ/収穫年/生産国/主なブドウ品種】
などの特徴をそれぞれ選んで、マークシートにマークしていきます。
その他のお酒は、名前を答えればOKです。
一方、・とにかく緊張する
・会場に緊張感がある
・時間があまりない
・品種を外してもわりと受かる
ソムリエ試験二次 対策方法
二次試験の鍵はずばり、正しい型の暗記と経験の積み重ねです。
ここで、一次試験との大きな違いを一つ、お伝えします。
完全な独学では危険ということです。
なぜなら、目の前のワインを正しく表現する、そのやり方の正しい型をしっかりと身につけないまま勉強を続けてしまうと、間違った方向にどんどん進んでしまうからです。
①「ソムリエ試験 二次」で検索し、ヒットした動画を視聴(Youtube)
②ワインスクールに通い、テイスティングの基礎(型)を学ぶ
③ワインスクールで頂いた資料をもとに、ワインをテイスティングし感覚を磨く
④ワインスクールで扱ったワインと似たようなワイン(品種・生産国)をテイスティングし、それを実際の解答用紙で表現してみて、模範解答(ワインスクールの先生から頂いたものなど)と見比べる
⑤ブラインドテイスティング
わかりやすいように、順序付けてお伝えしましたが、
簡単にいうと、
Youtubeで動画をみて全体像を把握し、
ワインスクールに行き、信頼できる先生を探して、ノウハウを吸収し、
それをもとにテイスティングを続け、感覚を寄せていき、
それを自分で体現できるようにしていく
という作業です。
ちなみに、筆者のおすすめのYoutube動画は↓です。
非常にわかりやすく、ワインテイスティングの型を教えてくださいます。
本当に、これが無料とは思えないレベルです。
筆者は、この動画を見てから、この佐々木先生がいるワインスクールに行き、テイスティングの型を学びました。
国内No.1のワインスクール【アカデミー・デュ・ヴァン】アカデミー・デュ・ヴァンは、数あるワインスクールの中の最大手の1つであり、佐々木先生以外にも、優れた先生方がたくさんいらっしゃるので、おすすめです。
テイスティングを重ねていくにあたり、知識の拠り所として、参考書を1冊手元に準備しておくといいでしょう。
また、テイスティングの経験を積んでいく段階に入った時におすすめのお店をいくつか紹介します。
ソムリエ試験が近くなると、テイスティング講座を開催してくれます。
5000円で赤・白、それぞれ10種類ずつブラインドテイスティングができ、おまけに解説がとても分かりやすく、二次試験対策にもってこいの素晴らしいお店です。
https://tabelog.com/tokyo/A1308/A130801/13116496/
100種類のワインが飲み放題です。品種の特徴を掴つかむ、アルコール度数の感覚をつかむ、国の違いをつかむ、とにかく、経験を重ねるのに最適なお店です。
https://tabelog.com/tokyo/A1308/A130801/13222543/
ソムリエ試験三次
ソムリエ試験三次 試験内容とポイント
11月末
三次試験はサービス実技と論述です。
お客様が目の前にいると想定して、ワインの抜栓から、テイスティング、デカンタージュ*等々を流れに沿って行っていきます。
ワインをデカンターと呼ばれるガラスの容器に移すことで、
①沈殿物を取り除き
②空気に触れさせることで、香りや味を開かせる(引き出す)
ことです。
サービス実技の内容は、ざっくり以下の通りです。
- 注文されたワインを持って来て、銘柄、ビンテージを復唱
- ワイングラス、デキャンタ、紙ナフキン、小皿、ライトなどを持ってくる
- ワインの抜栓→試飲
- デカンタージュ(ワインをボトルからデカンターに移し、空気に触れさせる)
- 味見してもらう
- コルク、ライト、パニエ、試飲用グラスを下げる
- ワインを皿の上に置く
持ち物はソムリエナイフとリトー(トーション)で、服装はそれぞれの職場でのサービス時のスタイルです。
・様々なサービスのプロ達が会場に集まっていて、ドキドキ
・一斉に実技試験をするので、緊張はそこまでしない
・会場で意外と知り合いに会う
論述試験は、二次試験のテイスティング時に行い、結果は三次試験に換算されるという少し特殊なシステムになっています。
お題は、
- ワインを飲みなれていないお客様におすすめすワインやその理由(200字)
- 日本食に合うワインとその理由(200字)
- 「オーストラリア ゼクト」について書きなさい。(400字)
(2020年のお題)
という感じです。
ソムリエ試験三次 対策方法
サービス実技の対策は、二次試験と同様で、正しい型を習い、それを繰り返して身につけていくという作業です。
正しい型の身に付け方ですが、ソムリエ協会が見本とする動画を公開してくれています。
ですが、その動画を見るだけでは、準備は不十分です。
なぜなら、実技試験の一連の流れを知ることはできても、具体的な審査項目や減点基準の詳細がわからないからです。
サービスの実技の審査項目についてしっかりと理解し、正しい練習を重ねていく為にも、
一度、単発のワインスクールの授業に参加することをおすすめします。
【アカデミー・デュ・ヴァン】そしてその後は、備品を用意し、サービス実技の通し練習を繰り返していき、時間内に収まるように調整していきましょう。
ちなみに、このサービス実技のポイントは、抜栓です。
しかも、普通の抜栓ではなく、パニエの中にワインを入れたままの抜栓です。
普段から仕事でワインの抜栓をする方は問題ないかもしれませんが、「そんな機会ないよ!」って方は、練習が必要です。
毎回の通し練習で抜栓を行うのは、コスト的に厳しいと思うので、
数回に1度、抜栓を交えた通し練習を行うようにしましょう。
論述については、簡単にまとめると、①②は正答がない問題、③は正答がある問題です。
- ワインを飲み慣れていないお客様におすすめするワインとその理由(200字)
- 日本食に合うワインとその理由(200字)
- 「オーストラリア ゼクト」について書きなさい。(400字)
(2020年の題材)
①、②に関してはyoutubeに上がっている動画を見たり、ソムリエ教本やテキストを見ながら、それぞれのブドウ品種の特徴を抑整理し、予測をたてながら、様々なパターンの解答を準備しておくといいでしょう。
③に関しては、膨大なソムリエ教本の比較的マイナーな用語を問う問題であり、対策としては、くまなくソムリエ教本を読んでおく、それ以外にないと思います。
大丈夫です。
なぜなら、その感想は、受験生皆、同じなのです。
特に③に関しては、例年「。。。?」となる用語の意味を聞かれたりするのですが、
その際は、なんとか想像して、あきらめずに、色々なものにこじつけながら、出来る限りマスを埋めていきましょう!
その気持ちが一番大切で、とりあえずマスを埋めていくと、案外受かっているものです。
ソムリエ試験勉強法 ①概要編 まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、【できる限り独学】というコンセプトで、ソムリエ試験の勉強法の全体像をお伝えして参りました。
ですが、、、私はワインスクールに通年で通うというものありだと思います。
なぜなら、ワインスクールに通うと、
・プロがしっかり指導してくれる→試験対策だけでない、深いワインの知識が身に着く
・ワイン好きな仲間が出来る
からです。
ワインの知識は一生ものです。仕事で生かせるのはもちろんのこと、ワインは人生ををより豊かなものにしてくれます。だからこそ、しっかりとプロに教わり、深く学んでいく価値があると思うのです。
また、私が単発でスクールに通った際、通年で通っている方々が、とても仲良く楽しそうに授業を受けてる姿が印象的でした。
ワインスクールに通うことで、ワインという共通点をもつ、異なる業界の仲間と出会うことができるのだと感じました。
大人になってから、仕事以外で何か共通の目標を持って切磋琢磨し合う仲間に出会う機会って、ほとんどないと思います。
だからこそ、ワインスクールに少しでも興味がある方は、どんなものなのか、無料体験に参加してみるのも良いのかもしれません。