【現役CAが語る】今、客室乗務員になるためにやるべきこと【5選】
CAになりたい。その為に、今、何をしたらいいんだろう?
今回は、そんな問いについて、現役CAの視点から、そして自身の就活時の経験から、
考えていきたいと思います。
CAを目指している学生の方、CAを目指している社会人の方の参考になれば嬉しいです。
この記事を書いている今(2021年3月現在)は、コロナの影響で航空業界の採用が少ない状況です。
その現状も踏まえて、《CAになる為に》という視点はもちろん、《モチベーションを保つ為に》という部分にも重きを置いて、お伝えしていきたいと思います。
機内でCAに声を掛けてみる
(コロナが落ち着き、移動の制限がなくなったら)
これは、CAになるためのヒントが得られるのはもちろんのこと、CAなりたいという思いを再認識したり、今後モチベーションを保つきっかけになると思います。
これは私自身の経験になりますが、
就活をしていた頃、企業研究をかねて飛行機に乗ったことがありました。「せっかく乗ったんだから、絶対にCAさんとお話をしよう」そう意気込んでいましたが、いざ声を掛けようとすると、「迷惑かな?」「忙しいかも?」と急に不安になってきました。
すごくすごく勇気を出して、やっとの思いで声を掛けると、CAさんは、快く自身の就活にや仕事のやりがいについてお話してくださり、最後にメッセージカードをくださいました。
その時のことは、今でも鮮明に覚えています。
就活に疲れ、自信を失いかけていた自分に、何か特別なパワーが沸いてきた、かけがえのない体験でした。「なんか、私、CAになれる気がする」そんな気持ちになったんです。その時のカードは、お守りとして、手帳にいれていました。
皆さんは、機内で客室乗務員に「CAを目指しています」という風に声を掛けてみたことはありますか?
私は、就活生時代、その1度だけです。機内でCAさんに話し掛けるのって、勇気がいりませんか?(私だけかもしれませんが、、、)
CAを目指していた頃の私は
・迷惑かも
・めんどくさいと思われるかも
そんな風に思っていました。
ですが、CAになった今、思います。
CAにどんどん声をかけましょう!
CAになった後、私も幾度か「CAを目指しています」と声を掛けられた経験がありますが、迷惑かも、めんどくさいかも、なんて思ったことは一度もありません。
そんな感情でいっぱいになります。
それは、私だけでなく、周りのCA達も同じです。
CAの仕事は、簡単に言えば、おもてなしを通して、お客様を幸せにすること です。
お客様とお話し、自分に何ができるか考え、体現する。それが客室乗務員として働く上でのやりがいであり、喜びです。
私が「CAになりたいんです」という風にお声掛け頂いた際は、
本当に嬉しく、声を掛けてくださったことに感謝すら覚えました。
お台所で飲み物を飲みながら、その方のお話を伺い、CA就活時の経験、面接時に意識したこと、CAのお仕事のこと、やりがいなど、時間が許す限りお話しました。
その方は、「ありがとうございます!この経験は、一生忘れません」と仰ってくれましたが、私にとっても、そのひたむきな気持ちにパワーをもらい、自分自身も初心を思い出すことが出来た、かけがえのない時間でした。
TOEICの目標点を高く設定し、勉強する(英語力UP)
英語力があると、CAの生活は本当に充実します。
だって、1か月に何度も海外に行けて、かつ機内では外国籍のお客様とお話する環境があるんですから。
英語は、CAにとって避けて通れない部分です。仕事をするうえで、「英語がもっとできたらな」と思うことが多々あります。
もちろん、業務の中で使う英語は、訓練所でみっちり叩き込まれるので、困ることはそんなにありません。
ですが、外国籍のお客様に、一歩踏み込んだコミュニケーションをとろうとした時、また気の利いたジョークを言いたいなと思った時、ぱっと表現が浮かばないことがあります。
その英語力を伸ばす為の目標の1つとして、TOEICの点数UPを目指すといいと思います。
つまり、英語力を高める!という曖昧な目標よりも、CAになった時の自分を想像して、TOEICをいつまでに何点とる!という明確な目標を置いた方が、何倍も頑張れると思うのです。
「TOEICにはSpeakingはなくReadingとListeningのみなので、関係ないんじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、自分が話せないことは聞き取れないので、TOEICの得点を伸ばす過程で、音読やシャドーイングなど発話を伴う勉強は必要不可欠です。
その過程で、Speakingも伸びていくでしょう。
なにより、TOEICは履歴書にも必ずスコアを記入しますし、入社後のステップアップにもその都度関わってきます。
TOEIC得点UPは、CAの道に近づく、一番堅実で現実的な方法なのかもしれません。
空港に行く
この記事をお読みの方の中には、空港が好きな方も多いのではないでしょうか?
私も、CAを目指していた頃、頻繁に空港に行っていました。就活が苦しい時、CAになれるか不安な時、パワーをもらいたい時、とりあえず空港に行きます。(少し前から京急の運賃が安くなり、経済的にも行きやすくなりました。)
午前中に行って、夜までいることもしょっちゅうでした。
・空港の出発ロビーで過ごす
・空港内の飲食店に入る
・展望デッキで離着陸する飛行機を眺める
だいたい、このローテーションです。
空港の出発ロビーで過ごす
個人的には、羽田空港の国際線ターミナルの出発ロビーがおすすめです。
空港の出発ロビーって、なんだか世界が動いているのを感じるような気持ちになりませんか?
スーツケースを持って歩くビジネスマン、世界各国からいらっしゃったお客様、世界中様々な航空会社のマークが並ぶチャックインカウンター、日本を代表するかの空港内のデザインやオブジェ。
それらを見ていると、航空業界の一員になりたい、CAになりたいという気持ちがふつふつと湧き上がってきて、力が漲ってくると思います。
私は就活時、国内大手航空会社の面接でまさかの一次落ちになった日の翌日、他の説明会を放り出して出発ターミナルで一日中過ごしました。
空港内には椅子が沢山あり、WIifiもあるし、充電もできるし、快適ですよね。壮大な国際線ターミナルの中で、ベンチに座りながら、
・チェックインカウンターの方々や、世界各国のCRWE、空港職員の方を観察する
・TOEICの勉強をする
・面接時の質問の答えを考え、キーワードをまとめる
・その流れで、なんなら面接の練習なんかも小声でやっちゃう
やっぱり空港に行って夢の舞台に近い空間の中でやると、TOEICなどもがぜんやる気が出ますし、面接準備もはかどるものです。
展望デッキで飛行機の離着陸をみる
これは、もう、言葉はいりませんね。世界各国のエアラインの航空機が、離着陸する様子をみるのは、心が震える感覚です。
展望デッキは、第1、第2、第3それぞれのターミナルにあるので、ぜひ行ってみてください。
特にこのコロナ禍において、CAを目指している方々は、不安や焦り、怒り、様々な感情を抱いていらっしゃると思います。
行き場の無い思いで苦しくなった時、ぜひ空港に足を運んでみてください。
ダイエットをする (健康的に)
CAは皆同じデザインの制服を着ます。そのため、体系がある意味あからさまにわかってしまいます。
また髪の毛はお団子や夜会巻きにするので、輪郭もばっちり出てしまいます。
結論、健康的に痩せると、制服姿は、数段美しくなります。
それは、皆さんが就職、転職活動をする際のリクルートスーツも全く同じです。
私は、学生時代からややぽっちゃりキャラとしてやってきましたが、入社して、新人訓練中に痩せて(やつれて)、制服姿が以前より映えるようになりました。
痩せるって、一番手っ取り早い、美容法なんですね。
実際にCAは、体形維持の為にジムやヨガに通っている人がとても多いです。
CA以外の職業に生かせる資格をとる
少し意外に思った方もいるかもしれません。ですが、これはコロナ禍の中でCAが今痛感していることです。
CAは、特殊な専門職であり、パソコンは使わないし、正式なビジネスメールもしない(内部間のカジュアルなメールはすることも)そんな職種です。
客室乗務員が様々な会社に出向するというニュースも多く報道されていますが、
飛行機に乗れない今、自分のもつ技術や能力がいかに専門的であり、限定的なものであるかを多くのCAが感じています。
CAとして世界中を飛ぶ回る為には、世界的に健康面や保安面の脅威がなく、またご自身や家族の健康、環境が整っており、と様々な条件がそろってのことです。
CAという専門的な職業に就く以上、それが出来なくなった時、次の道に困ってしまいます。
海外の航空会社では多くのCAが職を失っています。国内の航空会社は雇用を守っていますが、
それでも、CA以外の世界で生きていく為の資格や技術、経験を身につけておくことも、人生という長い目で見た時に、大切なのかなと思います。
今、航空業界以外の世界で頑張っているみなさん。その頑張りは、いつか、航空業界の夢を掴んだ時、安心して航空業界で頑張る為の保険になる、私はそう思います。
心から、応援しています。